ヘルスケアサービス利用者・事業者も使用可能な 認知症に対する非薬物療法指針
7月8日に【OKJPセミナー】医療とヘルスケアサービスの融合をめざして!が大阪産業創造館で開催されました。その中で高知大学医学部教授数井裕光氏の「ヘルスケアサービス利用者・事業者も使用可能な 認知症に対する非薬物療法指針」についての講演が行われました。
ヘルスケアサービス利用者・事業者も使用可能な 認知症に対する非薬物療法指針が公開されています。
ヘルスケアサービス利用者・事業者も使用可能な 認知症に対する非薬物療法指針
AIによる指針(2024年12月17日制定)の要約
🧠 対象と目的
認知症およびその前段階の方々を対象とした非薬物療法(薬に頼らないアプローチ)の効果を整理。
対象は一般利用者(本人・家族)、医療・ケア専門家、事業者。内容は平易に説明され、臨床的実施方法(頻度・期間など)も記載されています 国立研究開発法人日本医療研究開発機構+8国立研究開発法人日本医療研究開発機構+8国立研究開発法人日本医療研究開発機構+8。
選定された8つの非薬物療法
運動療法
栄養療法
認知訓練
現実見当識訓練
包括介入(複合型プログラム)
音楽療法
回想療法
精神療法
推奨度一覧(機能別)
治療法 | 認知機能 | ADL | 運動機能 | BPSD(行動・心理症状) | 認知症予防 |
---|---|---|---|---|---|
運動療法 | 提案する | 提案する | 強く推奨 | 提案する | 提案する |
栄養療法 | 保留 | 保留 | 保留 | 保留 | 保留 |
認知訓練 | 提案する | 提案する | 提案する | 提案する | 保留 |
現実見当識訓練 | 保留 | 保留 | 保留 | 保留 | 保留 |
包括介入 | 強く推奨 | 提案する | 保留 | 保留 | 保留 |
音楽療法 | 提案する | 提案する | 保留 | 提案する | 保留 |
回想療法 | 提案する | 保留 | 保留 | 提案する | 保留 |
精神療法 | 保留 | 提案する | 保留 | 提案する | 保留 |
強く推奨 = エビデンスが豊富で、行うことが強く望ましい
提案する = 多くのエビデンスがあるため推奨される
保留 = エビデンス不足で、判断は個別に 国立研究開発法人日本医療研究開発機構+5国立研究開発法人日本医療研究開発機構+5国立研究開発法人日本医療研究開発機構+5
各療法のポイントと実施方法(概要)
運動療法
有酸素運動、筋力トレーニング、ストレッチなどを週数回、30分以上推奨。
認知機能・運動機能・BPSD・予防効果に有望 国立研究開発法人日本医療研究開発機構国立研究開発法人日本医療研究開発機構+3国立研究開発法人日本医療研究開発機構+3国立研究開発法人日本医療研究開発機構+3。
包括介入
運動・認知訓練・栄養指導など複合的なプログラム。
認知機能改善に強く推奨 国立研究開発法人日本医療研究開発機構+1国立研究開発法人日本医療研究開発機構+1。
認知訓練
パズル、記憶トレーニング、クイズ形式など。
認知・行動・生活機能に提案レベル 国立研究開発法人日本医療研究開発機構国立研究開発法人日本医療研究開発機構+3国立研究開発法人日本医療研究開発機構+3国立研究開発法人日本医療研究開発機構+3。
音楽療法 & 回想療法
音楽療法:BPSDや心の安定に寄与。
回想療法:思い出を振り返ることで情緒的援助。どちらも提案レベル 。
精神療法
ストレス・不安の軽減、BPSD対応に有用。ADLにも多少貢献する可能性あり 国立研究開発法人日本医療研究開発機構+1国立研究開発法人日本医療研究開発機構+1。
栄養療法・現実見当識訓練
現時点ではエビデンス不足で保留。今後の研究待ち 。
実施ガイド
書籍中には、各療法の「目的」「対象」「頻度」「期間」「具体事例」が記載されています。
一部、ICTやアプリ、ウェアラブルなど新技術を用いた研究が存在しますが、現時点では従来方式のデータが中心で、新技術単体の有効性は限定的です 国立研究開発法人日本医療研究開発機構+4国立研究開発法人日本医療研究開発機構+4国立研究開発法人日本医療研究開発機構+4国立研究開発法人日本医療研究開発機構。
🔍 活用のポイント
運動療法や包括介入は比較的エビデンスが充実しており、優先的に導入を検討すべき。
その他(認知訓練、音楽・回想療法など)は、個々の状況や好みに応じて柔軟に取り入れられます。
栄養療法・現実見当識訓練・精神療法は、エビデンスが不足しており、導入時はその旨を利用者にも明示した上で、ケースバイケースで実施されるのが望ましいです。